M1 Macをプログラミングで使うのは厳しい?現役エンジニアが使用した感想

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M1 Macが発表されてしばらく経ち、コストパフォーマンスに優れていると紹介する記事を見かけることも多くなりました。

次のPCにM1 Macの購入を考えている方もいるのではないでしょうか?

エンジニア歴3年のいっちー(@tetestkake_blog)が実際にM1 Macを購入しプログラミングに使用した結果、

M1 Macをプログラミングに使用するのは現状控えておいたほうが良いという結論に達しました。

この記事ではその理由を紹介したいと思います。

M1 Macが現状プログラミングに向かない理由
  1. 対応していないライブラリやツールが多い
  2. ディスプレイ出力が1台までしか対応していない
  3. ポートが左に2つしかない
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M1 Macとは?

M1 Macとは、従来のIntel製チップではなくM1チップを搭載したMacBookのことです。

M1チップに関しては以下の定義がわかりやすいです。

M1チップとは、Appleが独自開発したチップのことです。従来、それぞれ独立したチップであったCPUやGPU、Neural Engineなどのパソコンを動かすために重要なチップを、1つのチップにまとめて組み込んだもの(System-on-a-chip)をM1チップと言います。

タマちゃん通信 M1チップとは?

この記事ではこれ以降、従来のIntel製のチップをIntel版、Appleが独自開発したチップをM1として紹介します。

M1 Macがプログラミングに向かない理由

ここからはM1 Macがプログラミングに向かない理由を紹介していきます。

対応していないライブラリやツールが多い

1つ目にして最大の理由は、対応していないライブラリやツールが多く開発効率が下がることです。

例として、以下のライブラリやツールはM1 Macに対応していません。

  • Dockerの一部イメージ
  • Node.jsの一部ライブラリ
  • Virtual Box

もう少し詳細にみていくと、例えばDockerのMySQLイメージはM1 Macに対応していません。

詳細や回避策は以下の記事で解説しています。

エラーなどから解決策を探ることはできますが、同じMacでもIntel版のMacでは問題なく使えるツールやライブラリが、

M1 Macでは使うのにひと手間かかる場合があります。

さらに、チーム開発などで使用するライブラリやツールの指定がある場合など、

業務上別のツールを使うなどの回避策が取れない場合は開発PCを変える以外手の打ちようがありません

今後対応するライブラリやツールが順次増えていくことは想定されますが、

特にチーム開発ではM1 Macの使用は現状控えておいたほうが無難です。

ディスプレイ出力が1台までしか対応していない

2つ目の理由は、ディスプレイ出力が1台までしか対応していないことです。

プログラミングをしていると、こっちのディスプレイではターミナルを開いて、別のディスプレイでエディタを開いて…

と、複数枚ディスプレイをつなぎたい場合が往々にして出てきます。

M1 Macのディスプレイ接続は1台までしか対応していない

しかしM1 Macでは、現状ディスプレイ出力が1枚までしか対応していません。これはAir/Proともに共通です。

Apple公式でも、ディスプレイの出力は1台までしか対応していないと解説されています。

もちろん抜け道がないわけではなく、Belkinのドッキングステーションなど、別途ツールを使用すれば2つのディスプレイに出力することは可能です。

しかし、Intel Mac版Proの最大4台のディスプレイ出力に比べると物足りなく感じる方もいるでしょう。

ポートが左に2つしかない

3つ目の理由はポートが左に2つしかないことです。

Intel版MacBook Proでは両方に2つずつ計4つUSB-Cポートがついており、M1と比較すると物足りなさを感じてしまいます。

Airに関してはIntel版もポートは2つです。

いっちー
いっちー

電源が右側にある場合など、右側にポートがあったらなあと思うときはあります。。。

プログラミング以外の用途ではコストパフォーマンスが高くおすすめ

ここまでM1 Macがプログラミングに向かない理由を説明してきましたが、

  • 検索などのネットサーフィン
  • 動画編集

などの使用に関しては非常にパフォーマンスが高いです。

こちらの記事ではM1 Macと旧来のMacのベンチマークスコアがまとめられていますが、

プロセッサ、グラフィック、SSDいずれもIntel版Macを上回る結果になっていると報告されています。

いっちー
いっちー

動画編集ではIntel版MacとM1での処理速度の速さの違いを実感しており、

9.5GBの動画の書き出しがM1 Mac(Air)だと18分で完了しました。

Intel版では体感で処理時間に倍くらいかかっており、ファンはブンブン回り本体も熱かったのですが、

M1は静かで排熱もあまりなく、使っていてパフォーマンスの違いに驚きました!

また、バッテリーに関しても、同じ13インチのMacBookProではインターネット使用時に7時間以上バッテリーの持ちが変わります

製品ワイヤレスインターネットApple TVアプリのムービー再生
Intel版 13インチMacBook Pro最大10時間最大10時間
M1 13インチMacBook Pro最大17時間最大20時間
参考
いっちー
いっちー

バッテリー持ちは非常に良く、外出して使用する際などもバッテーリーの残量をあまり気にしなくても良くなりました!

結論: プログラミング用にM1 Mac購入は現状控えておいたほうが無難

結論として、プログラミング用にM1 Macを購入することは現状控えておいたほうが無難です。

理由としては、

  • 対応していないライブラリやツールが多い
  • ディスプレイ出力が1台までしか対応していない
  • ポートが左に2つしかない

などがあり、従来のIntel版Macと比較して開発効率が下がってしまうからです。

もちろん、

  • セカンドPCとして使用する
  • プログラミング以外に使用する
  • プログラミング目的だがエラーを自分で解決できるので問題ない

場合に対しては、パフォーマンスが優れている点から非常にオススメできます。

今後のM1 Mac対応のライブラリやツールが増えることを期待しつつ、続報を待ちたいと思います。

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