みなさんは、富山から青森まで北陸と東北を繋げる
新幹線を建設する計画があるのをご存知でしょうか?
今回紹介する羽越新幹線は1973年に建設を
開始するべき路線として国の基本計画に追加されました。

しかしそれから約50年が経ち、完成どころか建設すら決定していません。
本当に羽越新幹線は建設されるのでしょうか?
この記事では、羽越新幹線の概要やメリット・懸念点について紹介します。
羽越新幹線の概要
羽越新幹線は、富山県富山市から新潟県新潟市付近
秋田県秋田市付近を経由して、青森県青森市に至る新幹線の基本計画路線です。

現在北陸と東北を結ぶのは、羽越本線などの在来線がありますが新幹線はありません。
北陸と東北の日本海側を繋げる新幹線を建設しようというのが羽越新幹線計画です。
ルートに関しては、既存の新幹線との一部共用が計画されています。
例えば富山から上越妙高は、既存の北陸新幹線とルートを共用します。
その後長岡から新潟間は、上越新幹線とルートを共用します。
所要時間の推計は、
- 富山〜新潟:約1時間10分
- 新潟〜秋田:約1時間
- 富山〜青森:約3時間
です。
現状は在来線特急や新幹線などを使って
- 富山〜新潟:約3時間半
- 新潟〜秋田:約3時間半
- 富山〜青森:約5時間
なので、いずれも大幅な時間短縮が期待できます。
停車駅
想定される停車駅は、富山から順に
富山→黒部宇奈月温泉→糸魚川→上越妙高(北陸新幹線と共用の想定)

柏崎→長岡→燕三条→新潟(柏崎以外は上越新幹線と共用)

新発田→村上→酒田

羽後本荘→秋田→東能代

大館→弘前→青森です。

羽越新幹線を建設するメリット
羽越新幹線を作るメリットとしては、
- 移動時間の短縮
- 都市間交流の増加
- 太平洋側災害時のバックアップ
などが挙げられます。
富山や新潟、秋田などの都市を直接結ぶインフラを建設することで
都市間交流が増加し、産業や観光客の増加が期待されています。

羽越新幹線と北陸新幹線の敦賀〜大阪間が開業した後には
西日本と東日本を首都圏を経由せずに行き来することができるでしょう。
これによりもし太平洋側で地震などの大きな災害が起きた場合は
日本海側の新幹線ルートがバックアップの役割を果たすことができます。
羽越新幹線を建設する上での懸念点
反対に、羽越新幹線を建設する上での懸念点は
- 巨額の建設費
- 並行在来線の運行維持
などが挙げられます。
富山から青森への長距離のインフラを建設する費用は莫大で、数兆円規模の費用が発生します。
また新幹線区間と並行する在来線が経営分離され、第3セクターとなる並行在来線問題があります。

第3セクターになると独立で採算を取る必要があり、運行本数が減少したり運賃が高くなるなど
地元住民にとって不便な鉄道に変化する可能性があります。

さいごに
羽越新幹線が建設されると、日本海側都市間の移動が便利になるため
日本海側地域の発展のためにも、個人的には羽越新幹線が建設されてほしいと思っています。
みなさんは羽越幹線が実現すると思いますか?
参考資料
- 山形県奥羽・羽越新幹線整備実現同盟
- https://www.ou-uetsu-shinkansen.jp/project.html
- 秋田県奥羽・羽越新幹線整備促進期成同盟会
- https://common3.pref.akita.lg.jp/ou-uetsu/
- タビリス 羽越新幹線・奥羽新幹線計画の詳細発表。ルートや採算性など検討
- https://tabiris.com/archives/uetsi-ouu202106/
- Merkmal 奥羽・羽越新幹線は本当に新経済圏を作れるのか? 成功条件は「50年運行」、経済成長ありきの計画に疑念
- https://merkmal-biz.jp/post/11441
- 山形県 羽越・奥羽新幹線の早期実現に向けた費用対効果算出等業務 調査報告書
- https://www.pref.yamagata.jp/documents/22099/4hiyoutaikoukahonbun.pdf
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