全国で年を追うごとに数を減らしているキハ40系。
JR東日本内での普通列車定期運用は2021年のダイヤ改正で終了しました。
唸りを上げながら進むその唸りを上げながら進むその姿に、鉄道ファンのみならず人気が高い車両です。

キハ40が比較的現役であるJR北海道管内でもその数を減らしていますが、
札幌〜網走間のロングランをキハ40のみで乗り通すルートが存在します。
この記事では、キハ40系を札幌から網走まで乗り通すダイヤと、実際に乗車した旅の記録を紹介します。
18切符のシーズン中など、北海道の移動をする際にはぜひ参考にしてみてください。

札幌〜網走間の旅は以下の動画にもまとめました!
札幌から網走までキハ40で乗り通すダイヤと注意点
札幌から網走までキハ40で乗り通すダイヤは以下になります。
- 札幌 6:00発 – 旭川 8:53着
- 旭川 9:19発 – 上川 10:27着
- 上川 11:10発 – 遠軽 12:41着
- 遠軽 13:00発 – 網走 16:01着
注意点としては、上川以降は食料調達が難しくなるので、それまでに食料を確保しておく方が良いでしょう。
食料に関しては、以下の場所で確保できます。
- 札幌駅:周辺にコンビニなど多数
- 旭川駅:改札を出たところに売店あり
- 上川駅:徒歩2分ほどでセイコーマート(北海道のコンビニ)あり
また、列車に乗り遅れると数時間次の列車がない場合があります。以下上川駅網走方面の時刻表ですが、(2021/10月現在)
11:10分の普通列車の次は、特急を除くと次は15時41分の列車まで4時間半待つことになるため、乗り遅れに気をつけましょう。
時刻 | 列車名 | 行き先 |
9:16 | 特急オホーツク1号 | 網走 |
11:10 | 普通 | 遠軽 |
13:27 | 特急大雪1号 | 網走 |
15:41 | 特別快速きたみ | 北見 |
17:45 | 特急大雪3号 | 網走 |
19:49 | 特急オホーツク3号 | 網走 |
乗車料金と座席に関して 青春18きっぷなどのフリーきっぷを活用しよう!
札幌から網走まで普通列車で乗り通すと7,370円です。
オススメは「青春18きっぷ」などのフリーきっぷを活用することです。
青春18きっぷを使えば、1日あたり2,410円で普通列車が乗り放題になるので、活用しない手はないでしょう。
座席に関しては、キハ40は車端部にロングシート、中央にクロスシートという構成です。

都市である札幌・旭川発の列車は割とボックスシートが混み合うため、
始発を狙ったり、あらかじめ乗車位置前に並ぶなどをすると、お目当ての座席に座れる確率が上がります。
札幌から旭川へ | 札幌から網走までキハ40のみに乗車した旅行記
ここからは実際に札幌から網走までをキハ40で乗り通した際の乗車記になります。
札幌から「秋の乗り放題パス」を使用して、キハ40系のみ乗車に乗車して1日で網走まで移動します。
総乗車距離は約370km、時間にして約10時間の鉄道旅です。
札幌からは2両編成のキハ40に乗り込みます。朝6時前の早朝ですが、乗客でボックスシートは全て埋まりました。

キハ40は重い車体を唸りを上げながら出発し、旭川を目指します。
途中の岩見沢では7分ほど停車し、札幌から後発の特急ライラック1号旭川行きに先を譲ります。

北海道らしく開けた車窓。草木は黄金色に輝き秋の装いです。

岩見沢発車後は約2時間で旭川に到着しました。
旭川からワンマン1両編成で上川へ
旭川からは1両編成のキハ40で上川へ向かいます。

旭川駅では改札を出たところに売店があり、食料調達のチャンスです。
同じホームにはH100形気動車Decmoが停車しています。


いずれキハ40系はH100系に全て置き換えられてしまうのですね。。。(TдT) ウゥ…
旭川から上川までは約1時間の乗車です。
時期は10月中旬。車窓には美しい紅葉が広がります。



車窓には紅葉が延々と続き、眺めていて飽きません。
上川から峠を超えて遠軽へ。食料調達は済ませておこう
上川からは北見峠を超えて遠軽へ向かいます。
上川駅徒歩約3分のところにセイコーマートがあり、食料調達のチャンスです。
先程まで車窓から紅葉を楽しんでいたのですが、上川からの列車を待っている間に吹雪となり、一面の雪景色に。

上川からは3両編成の普通列車に乗車します。一番後方の車両は締切となっており乗車できませんでした。
キハ40は重苦しい音を立てながら、北見峠越えのため上り坂を一生懸命に登ります。


重い車体を唸りをあげながら峠を登っていきます。頑張れキハ40!!
乗車した遠軽行き普通列車の停車駅は以下です。なんと上川〜白滝間は約50分間停車しません。
- 上川 11:10発
- 白滝 11:59着 12:00発
- 丸瀬布 12:22着 12:23発
- 瀬戸瀬 12:30着 12:30発
- 遠軽 12:41着

上川~白滝間は37.3kmもあり、これは日本にある在来線の最長駅間です!
長い峠超えのち、列車は遠軽に到着しました。
遠軽から網走へ | 北見を経由してオホーツク海側へ
遠軽から網走へは、途中北見を通過して約3時間の乗車です。
乗車してきた車両がそのまま網走行きになりました。(一旦改札の外に出る必要があります)

列車は紅葉の沿線を進んだ後、北見にて約30分の停車があります。


北見までの石北本線は人の営みが感じられるところが少なかったので、
北見の改札を出たときの都市感に驚きました。
北見からは約1時間で網走に到着します。


札幌からキハ40だけを乗り継ぎ、約10時間で網走に到着しました!
網走駅前には東横インやルートインが徒歩1分、改札を出て信号を渡った先にあります。
駅が近いので部屋によっては駅に入線する電車も見え、次の日の電車乗車にも便利なためオススメです。
北の大地の入場券を集めよう!
JR北海道では、13の路線を約30万分の1の地図で入場券にデザインした「北の大地の入場券」を販売しています。

- 料金:200円
- 販売箇所:駅の窓口 (駅員無配置駅では、駅周辺の商店や施設等で発売)
特に今回のルート上である上川・遠軽・北見・網走などは、現地在住の方以外は鉄路でのアクセスが容易ではないため、
旅の思い出に「北の大地入場券」を購入してみてはいかがでしょうか?

旅の総括とキハ40に関する本の紹介
1日中キハ40系に乗車して目的地を目指す旅は、私にとって素晴らし体験になりました。
キハ40系は全国的に数を減らしているため、JR北海道からの引退もそう遠くない未来に訪れることでしょう。
JR北海道ではキハ40系がまだまだ活躍している路線も多いため、キハ40系に乗るために北海道を訪れてはいかがでしょうか?
最後に、キハ40ファンの方に旅と鉄道編集部の「キハ40大百科」をオススメします。
キハ40の車両の詳細や、現役で乗車できる路線の情報など、キハ40ファンの方にはたまらない1冊となっています。
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